モミジに苔がよく似合います

モミジと苔

モミジと苔(2015年6月29日)

ヤマモミジのミニ盆栽

というか

盆栽風の小さな鉢植え

なんですが

その鉢土の表面に

ようやく苔(コケ)が

生えそろってきました。

 

ヘッダーの写真は今年(2015年)の

5月上旬に撮影したものですが

左側のモミジの鉢の表面に

苔はまだまばらですよね。

 

二カ月ほど経過した今日

同じ鉢を写しました。

 

ようやく苔がだいぶ増えて

鉢土の表面をほぼ覆っています。

 

モミジの根元には

苔がよく似合いますよね。

 

紅葉の季節なら

緑の苔に赤い葉が映えますが

新緑と苔の緑もよくあうと思います。

 

ちなみに苔の種類は

ギンゴケとホソウリゴケが

まざっているもののようです。

 

この苔は張りつけたものではなく

自然に生えた地苔ですよ。

 

 

夏至が過ぎて日が長くなりました。

 

日の入りの時刻が最も遅くなるのは

夏至から1週間後の今頃だそうです。

 

今日はからりと晴れて

湿度が低く爽やかな一日でしたが

梅雨はまだ半ばのようです。

 

 

『街道をゆく9』捨て苔とは

『街道をゆく9』には「捨て苔」

すてごけ?という言葉がでてきますが

ちょっと聞いたことがありません。

 

「播州揖保川・室津みち 七曲」

現在の兵庫県たつの市にある

竜野旧城下(龍野城)の如来寺の境内

 

「本堂と庫裡とで、

陽を両面からさえぎっているため、

せまい境内はやや陽翳になっていて

黒い土が湿っており、

ところどころに捨て苔

ごく自然に青々と貼りついている。」

 

捨て苔とはどんな苔なのでしょう

あるいは

どんな状態の苔なのでしょうか。

 

日本庭園の所どころに置いた石を

「捨て石」といいます。

庭に趣を添えるために置いた石で

景石(けいせき)ともいいます。

 

しかしながら

ここは庭ではなく

苔も植え付けたものではないので

ちょっと違うようですね。

 

「捨て置く」という言葉があります。

 

岩波国語辞典(第三版)によると

「そのままに放置して顧みない。」

という意味。

 

自然に苔が生えるままにして

とくに手入れなどすることもなく

そのままに捨て置かれた苔

ということなのかもしれませんね。

 

湿った地面ということなら

ゼニゴケやジャゴケの苔類(たいるい)

かもしれませんが

自然に生えてきた苔なので

つまり地苔ということでしょうね。

 

他にも苔やシダがでてきます。

 

「潟のみち 山中の廃村」では

ワラビとゼンマイが会話の中に

でてきます。

ワラビとゼンマイは

山菜のイメージですが

シダ植物の仲間ですよ。

 

「高野山みち 政所・慈尊院」には

苔(コケ)や「しだ類」がでてきます。

ここではシダがひらがなですね。

 

また

「高野山みち 高野聖」では

「苔むしている」という言葉がありました。

 

今日(2015年6月22日)は夏至です。

梅雨明けはまだまだ先ですね。

 

『街道をゆく9』司馬遼太郎

潟のみち

播州揖保川・室津みち

高野山みち

信州佐久平みち

苔(コケ)は脇役ではない

「苔(コケ)は主役ではないが

けして脇役でもない。」

 

美の壺 2015年6月12日の放送は

「心癒される苔」というタイトル。

 

この番組の中で

作庭家の重森千青(しげもりちさを)さん

が語った言葉です。

 

京都にある世界遺産のひとつ

龍安寺(りょうあんじ)の石庭。

 

白砂と石の枯山水ですが

石の麓にある苔が

重要な役割を果たしているという。

 

冒頭で紹介した千青さんの言葉は

「苔が(石の硬さを)

微妙に和らげてくれる。

苔にしかだせないものがある。」

これにつづいて語られたものです。

 

重森千青さんの祖父は

昭和を代表する作庭家の重森三玲。

 

千青さんいわく重森三玲は

石を中心とした庭作りをしてきたが

かならず苔を植えていたそうです。

 

重森三玲の代表作のひとつに

東福寺本坊 方丈庭園北庭

があります。

 

板石と苔の市松模様の

斬新なデザインで有名な庭です。

 

この庭について千青さんは

「板石の方が脇役になっていて

苔の方が主役になっている」

とまでいっています。

 

苔は主役でも脇役でも

いい味だしてくれますね。

 

番組で紹介された苔は

モミジの苔玉(こけだま)で始まり

 

苔が主役の苔盆栽の教室風景と

講師で盆栽家の木村日出資さんの作品

 

それから屋久島の苔

 

苔庭では

盧山寺(ろざんじ)の庭

光明院(こうみょういん)波心(はしん)の庭

龍安寺の枯山水

東福寺本坊の方丈庭園北庭

 

苔寺とよばれる西芳寺(さいほうじ)

以前にも苔寺(京都・西芳寺)のコケ

で紹介しましたね。

 

それから

司馬遼太郎が世に知らしめた

福井県の平泉寺白山神社

これも以前

苔でおおわれた福井平泉寺の境内

で紹介しました。

 

さらに

石川県小松市の日用神社と苔の里

 

あとは

苔男(モスマン)も再び登場しました。

庭園デザイナーの石原和幸さんは

イングリッシュガーデンにも苔

で紹介しましたね。

 

最後にフラワーアーティストの

ニコライ・バーグマンさん。

日本の苔庭に影響を受けて

苔をテーマにした作品も作るそうです。

 

きっとNHKの苔好きな方が

番組を作っているのでしょうね。

 

盆栽風の小さな鉢植えです

ミニ盆栽といっても

小さな盆栽ということじゃないんです。

 

渋い松の盆栽は趣味じゃありません。

 

室内やベランダで

気軽に自然の緑を愉しみたいんです。

 

できればあんまり手間をかけずに

育て方は簡単なほうがいいですね。

 

丈夫な観葉植物もいいのだけれど

和風な趣のものが好みなんです。

 

苔(コケ)やシダやモミジなら

まさに和のイメージですよね。

 

苔玉(こけだま)はもちろん

鉢植えもいくつかほしいですね。

 

ところで鉢植え用の鉢は

素焼きのものが植物にとって

一番良いとされています。

 

シダもモミジも育てるには

本当は素焼きの鉢がいいんですよ。

 

苔にいたっては素焼きの鉢から

生えてきてしまうほどなんです。

 

でも鉢は色や形など

デザインでも選びたいですよね。

 

鉢植えは花や葉を愉しむもので

盆栽は山野の自然を浅い鉢に

縮尺して表現するものなのだとか。

 

盆栽に仕立てるには

長い年月と熟練の技が必要です。

 

なんだか難しいですね。

ちょっと気軽にできそうにありません。

 

自然の緑は自然なままに

鉢も合わせてインテリアとしても

愉しめればそれでいいですよね。

 

苔八でのミニ盆栽は

盆栽風の小さな鉢植えです。

 

 

苔玉だけじゃない苔園芸

苔玉(こけだま)ともミニ盆栽とも

本の表紙には書いてありません。

 

苔(コケ)が主役のこの本

『苔のある生活』は

苔園芸の初心者向け解説書です。

 

苔園芸には

もちろん人気の苔玉がありますが

それだけじゃありません。

 

苔と小さな植物を鉢に植える苔盆栽

苔を使って自然の風景をつくる苔盆景

そして

育てやすい苔テラリウムがあります。

 

苔玉の人気に比べれば

まだまだマイナーなんでしょうが

一度やってみれば

きっと苔園芸にハマリますよ。

 

この本の監修は

みどり屋 和草の大島 恵さんと

苔盆作家の木村日出資さんです。

 

苔(コケ)の紹介から始まり

苔の観察、苔の手入れ

そして作り方と飾り方では

苔玉、苔盆栽、苔盆景

そして苔テラリウムの解説があり

続いて

町や山での苔のみつけかた

最後は苔図鑑となっています。

 

写真やイラストが多くて

説明もわかりやすいですよ。

 

ちなみに苔玉の用土は

やはりケト土を主体としたものです。

 

 

今年(2015年)の関東の梅雨入りは

6月8日と発表されました。

明日6月11日は暦の上での入梅です。

今年はどんな梅雨になるのでしょうね。

 

『苔のある生活』
監修 大島 恵、木村 日出資

 

ハイゴケは窮屈なのがいい?

苔テラリウム(ハイゴケ)

苔テラリウム(ハイゴケ)

ハイゴケの観察(6月7日)

ハイゴケの生長観察(6月7日)

ハイゴケのボトルテラリウム

ハイゴケのボトルテラリウム

ハイゴケ(這苔)は

その名前の由来どおり

這うように生長する苔です。

 

ガラス瓶の中であれば

ハイゴケはガラス面を這うように

上に向かって伸びてゆきます。

 

上の写真はハイゴケの苔ボールを

ガラス保存瓶の中で育てている

簡易テラリウムなんですが

生長したハイゴケの先端が

ガラス面に張り付いて

上に伸びています。

 

苔ボールとガラス瓶の間に

ある程度の空間があるためか

ハイゴケの生長はまばらで

密生はしていません。

 

まんなかの写真のテラリウムは

生長観察中のハイゴケです。

 

去年(2014年)の10月19日

テラリウムのハイゴケ、その後

で紹介してから8カ月ほど経過しました。

 

写真ではあまり変化がわかりませんね。

ほんの少しずつですが生長はしています。

でもどんどん伸びるわけではないですね。

 

そして下の写真のボトルテラリウムは

やはり去年(2014年)の7月16日

ハイゴケは必ず這うとは限りません

で紹介してから11カ月ほど経過もの。

 

ハイゴケはガラス瓶の中でさらに伸び続け

ぎゅうぎゅうに密生している状態です。

 

生長したハイゴケのマットと同じように

下のほうは茶色になってきています。

 

そろそろこのガラス瓶から出して

植え替えというかボトル替え?

したほうが良さそうですね。

 

ちなみにこれらの苔テラリウムは

室内ではなく屋外に置いてあります。

 

ハイゴケは山苔と違って

室内の明るさでは生長できないようです。

 

本当は少し陽にあたるように

半日陰に置いてあげれば

もっと生長するのでしょうが

蓋を閉めたままにしてあるので

高温で蒸れてしまわないように

明るい日陰に置いてあります。

 

ハイゴケという苔は

明るさなど他の条件が同じなら

空間に余裕があるときよりも

ちょっと窮屈な状態のほうが

生長が早いのかもしれませんね?

 

生長観察はつづく。

 

『街道をゆく8』には蘚苔類

『街道をゆく8』には、はじめて!

蘚苔類という言葉がでてきます。

 

蘚苔類(せんたいるい)とは

蘚類と苔類をあわせた言葉で

コケ植物(またはコケ類)のこと。

 

蘚苔類が登場するのは

「豊後・日田街道 梵音響流」。

 

司馬さん一行は由布院の宿から

阿蘇くじゅう国立公園のなかにある

長者原(ちょうじゃばる)へ。

 

九重(くじゅう)山のふもとに広がる

長者原には草原や灌木の斜面があり

湿原もあれば自然林もあるようです。

 

まずは苔(コケ)の登場。

 

「林の中は、地面は湿地で

(こけ)などでおおわれているため、

鉄道の枕木ほどの厚さの板を敷き、

わざわざ木道をつくっている。」

 

そして蘚苔類!の登場です。

 

「木道の両側の地面は、

スポンジのように

たっぷり水をふくんでいる。

その地面を蘚苔類がおおっていて、

絨緞のようにひろがっており、

ところどころに大岩が露出している。

水のない岩の上にまでがはえているが、

こういうたちについても

大分県の親切はゆきとどいていた。」

 

蘚苔類の説明が小さな立札に

「・・・かれらは、雨や露から、

ごくわずかな水分をとり、

その水に岩の成分をとかして、

自分たちの栄養にすることができるのです」

と書いてあったようです。

 

コケ植物には水分や養分を

吸収するための根はありません。

茎葉を支えるために根のような

仮根(かこん)があるだけです。

 

コケ植物は

水分と水にとけた微量の養分を

葉や茎から直接吸収して生長します。

 

そしてこの林は

「どの木も枝葉の茂りを

ほどよく遠慮しあっていて、

木洩れ日が十分地面の

とどくようになっている。」

と多くの苔が好む半日陰の

環境になっているようです。

 

 

もうひとつ苔が登場します。

「種子島みち 鹿をなぐる人」

 

住吉という漁港から

少し山に入ったあたりにある

「熊野(よきの)焼」という古い窯あと

 

「すでに木や草のはえた山斜面に

かつての窯跡の基座が

苔まみれになって遺っていた。」

 

熊野焼窯跡は昭和50年に

西之表市の指定文化財に

指定されたようです。

 

ネットで探した写真では

苔まみれの雰囲気は

残念ながらわかりませんね。

 

 

ちなみに『街道をゆく8』は

熊野・古座街道

豊後・日田街道

大和丹生川(西吉野)街道

種子島みち

となっています。

 

『街道をゆく8』司馬遼太郎