きれいな紅葉の苔盆栽は。。。

今は二十節気の小雪(しょうせつ)。

 

今日、福岡や広島など西日本各地からは

平年よりも早い初雪の便りが届きました。

 

ここ千葉県北西部は風が強く曇り空の寒い一日でした。

まさに朔風払葉(さくふうはをはらう)

第五十九候 小雪 次候

北風が木の葉を吹き払う頃です。

 

このところは晴天が続いて

日中は暖かい日が多かったですね。

 

晩秋から初冬にかけては

春のように暖かくなる日があり

「小春日和(こはるびより)」といいますが

何日か暖かい日が続くと

春と勘違いして咲きだす花があります。

 

近所の植え込みのツツジが

いくつかの花を咲かせています。

 

「帰り花」とか「忘れ花」などというそうです。

 

今朝のニュースでは京都の紅葉が

見頃をむかえているそうです。

 

楓(カエデ)の紅葉と苔の緑のコントラストが

とても美しいと伝えていました。

 

なんとか盆栽で再現してみたいのですが。。。

 

いまのところ

私のヤマモミジのミニ盆栽と苔玉は

紅葉せずに落葉したのが一つ

紅葉なのかどうか微妙なのがひとつ

まだ紅葉していないのが一つ

ということで残念ながら

今年はご紹介できそうにありません。

 

朝晩、冷え込むようになってからも

半日陰に置いたままでしたので

日中の日当たりが不足していたように思います。

 

来年こそは

きれいな紅葉の苔盆栽や苔玉となるよう

精進いたします。

 

苔(コケ)むすことが神々しい

敷栲(しきたえ)の枕に人は言問うやその枕には苔生しにたり 柿本人麻呂

 

苔(コケ)「むすことが神々しい」

先ごろ文化勲章を受章された

万葉集研究の第一人者である中西進さんが

昭和61年に苔(コケ)について書いた文章が

これから日本人が歩いていく道』(中西進)

という本に載っていました。

 

「ふつうコケは年月の久しいことばかりを意味するように思われるが、

コケむした果てに畏敬の念をもつことは、自然であろうし、

その段階で、ここに神聖さを認めることも不自然ではない。」

 

何時(いつ)の間も神さびけるか香山の桙(ほこ)杉の本(もと)に苔生(む)すまでに 鴨足人

奥山の磐(いわ)に苔むし畏(かしこ)くも問ひたまふかも思ひあへなくに 葛井広成

神名備の三諸(みもろ)の山に斎(いは)ふ杉思ひ過ぎめや苔生(む)すまでに

 

「これらを見ていると、単に年月の久しさばかりをいうとは思えないだろう。

神さびたものとしての畏怖を表象するものがコケであった。」

「コケむすことが神々しいこと、(中略)

コケのしとねこそ神座であった、というべきだろう。」

と書いてあります。

 

「苔生す」という言葉

国語辞典風には

苔が生えること。長い年月を経て古びること。

という意味になるようですが

すぐに思い浮ぶのは

君が代の歌詞ではないでしょうか。

 

「君が代は千代に八千代に

さざれ石のいわおとなりて

苔(こけ)のむすまで」

 

たしかに

苔むした岩もそうですし

神社やお寺、渓谷や里山の

風景の一部としての苔にも

長い年月の流れとともに

なにか神聖さを感じるような気がします。

 

それにしても

上記のトピック「むすことが神々しい」には

『万葉集』の歌がでてくるのは当然としても

ヘアモス(スギゴケ属)という

北欧の苔(コケ)にも言及されていて驚きました。

 

なんとか回復したホソバオキナゴケ。苔玉-158

苔玉グラス-158

苔玉(ホソバオキナゴケ、プテリス)

158g-20131118b

金盞香(きんせんこうばし)

第五十七候 立冬 末候

「きんせんかさく」とも。

 

春に咲く金盞花(きんせんか)

のことではなく

冬の水仙(すいせん)をさしていて

水仙の花が咲いて香るころ

という意味だとか。

 

水仙は冬から春にかけて

花を咲かせるようです。

 

千葉県の鋸南町には

江戸時代から続く

有名な水仙ロードがありますが

12月から2月ごろが時期です。

 

また

私の育った雪国の会津では

雪の下で芽を出して

雪がとけて春が来て

4月頃から咲くのが

水仙の花です。

 

11月に水仙の花といっても

ちょっとしっくりこないですね。

 

写真はホソバオキナゴケと

プテリスの苔玉です。

 

今年(2013年)の9月30日に

まだ回復途上のホソバオキナゴケ。苔玉-158

で紹介してから約1カ月半

4回目の登場になります。

 

このホソバオキナゴケは

前回から比べるとだいぶ回復しています。

 

ただ今年は最近まで暑さが続いて

急に寒くなったりしたためなのか

山苔は全般に状態はもうひとつです。

 

プテリスは元気に茂ってましたので

すこし切ってすっきりさせました。

 

この苔玉はずっと

小さなグラスの中で育てていますので

ホソバオキナゴケは

狭いコップの中の環境が

気に入ったようですね。

 

冬の間もグラスの中で育て続けて

また様子が変わったら紹介します。

 

苔玉グラス-158

ホソバオキナゴケ(栽培)

プテリス

グラス(小)

 

万葉集の苔(こけ)

今日11月7日は十九節気の立冬(りっとう)。

暦の上では冬のはじまり

立冬から立春の前日までが

暦の上での冬です。

 

第五十五候 立冬 初候

山茶始開(つばきはじめてひらく)

山茶花(さざんか)が咲き始める頃です。

 

山茶を「つばき」と読ませていますが

サザンカのことです。

 

サザンカもツバキの仲間なのですが

ツバキの花が2月ごろに咲くのにたいし

サザンカは晩秋から初冬にかけて

鮮やかなピンクの花を咲かせます。

 

山茶はツバキの仲間全般をさす漢名で

「さざんか」は山茶花(さんさか)の音が

変化した(訛った)ものだそうです。

 

ツバキは日本原産の常緑樹で

花が美しく万葉集にも詠まれています。

 

先ごろ文化勲章を受章された

万葉集研究の第一人者の中西進さんが

監修した万葉集入門書の解説によると

ツバキ(椿)は

梅、桃、スミレ、桜、ツツジ

などとともに春の花です。

 

ついでにいうと夏は

フジ、ユリ、ウノハナ、ハナタチバナ

など

 

秋は

ナデシコ、オミナエシ、ハギ、モミジ

ススキなどなど

 

そして冬の植物としては

ヤマタチバナ、ササ、マツ

黄葉(もみじ)、梅の初花

などとのこと。

 

因みに苔(こけ)も

ちゃんと万葉集に登場します。

 

「苔生(む)す」という言葉が

長い時の流れを表現するのに

使われています。

 

「み吉野の 青根が峰の 苔むしろ

誰か織りけむ 経緯(たてぬき)なしに」

(詠み人知らず)