コケ植物蘚類(せんるい)の苔

コケ(苔)と呼ばれるものには

緑色植物のコケ植物(蘚苔植物)と

地衣類とがあります。

コケ植物は

ツノゴケなどのツノゴケ類、

ゼニゴケやジャゴケなどの苔類(たいるい)、

スギゴケやミズゴケなどの蘚類(せんるい)に

分類されます。

地衣類には、

「○○ゴケ」という名前がついたものが

多くありますが、植物ではなく菌類です。

苔(コケ)園芸によく使われるコケは

「苔」という字のついた苔類ではなく、

コケ植物の中でもっとも種類が多い

蘚類(せんるい)がほとんどです。

蘚類のおもな苔をならべると

庭によく植えられるスギゴケ科のコスギゴケ、タチゴケ

苔園芸で人気のある

シラガゴケ科のホソバオキナゴケ、アラハシラガゴケ

屋上の緑化にも利用されるキボウシゴケ科のスナゴケ

やわらかな姿のヒノキゴケ科のヒノキゴケ

苔庭によく利用されるチョウチンゴケ科のコツボゴケ

どこでも見かけるカサゴケ科のギンゴケ

苔玉に使われるハイゴケ科のハイゴケ

苔庭や苔玉などにシノブゴケ科のシノブゴケ

丸いサクが特徴のタマゴケ科のタマゴケ

大型のコウヤノマンネングサ科のコウヤノマンネングサ

尾のような形のシッポゴケ科のシッポゴケ

などです。

苔類のジャゴケやゼニゴケは

その見た目から

園芸では好まれないようです。

 

苔鉢(山苔アラハ)-40

コケ鉢

苔鉢(山苔)

苔鉢(No.40)

山苔(アラハシラガゴケ)

ガラスコンテナキューブ

鉢の外寸:縦横50mm×高さ55mm

この苔鉢は

2012年10月12日(苔鉢・山苔)

ホソバオキナゴケとして

紹介したものですが、

葉の形などからすると

これもアラハシラガゴケのようです。

透明なガラス鉢なので

ハイドロボールと富士砂を入れ

ハイドロカルチャー風にしてみました。

用土はほんの少しだけなので

まわりからは見えません。

こんな植え方でも

少し色あせてはいますが

なんとか緑でいてくれます。

 

山苔のお世話(2012年)

山苔のお世話(育て方)

山苔(ホソバオキナゴケ、アラハシラガゴケ)は、

半日陰(朝日だけ当たる、木漏れ日があたる)を好みます。

また、乾燥に強く蒸れに弱いという性質です。

苔鉢、苔盆景のお世話のしかた

苔のお世話

苔のお世話

【置き場所】

室内では、コレクションボックス(プラスチックケース)に入れて

レースのカーテン越しの窓辺など明るい日陰に置いて下さい。

直射日光は当たらないようにして下さい。

エアコンの風が直接当たらない場所に置いて下さい。

週に2~3回は、コレクションボックスから出してベランダなど外に出して、

ある程度風通しがよい場所に置いて下さい。

(室内に置いたままにするとカビが生えることがあります。)

朝日や木漏れ日など弱い日光に数時間当てると良いです。

直射日光や西日には当たらない明るい日陰に置いても良いです。

地面やコンクリート上に直接置かないで棚などの上に置いて下さい。

また、強い風やエアコンの室外機からの風に当たらないようにして下さい。

【水やり】

外に出したときの朝か夕方に霧吹きで苔に水をかけて下さい。

霧吹きで数回水をかけて苔の葉に朝露がついたようになればOKです。

日中の水やりは蒸れをおこすことがありますので避けて下さい。

苔の葉が白っぽくなったら乾燥しているので霧吹きで水をかけて下さい。

霧吹きで水をかけるとすぐに緑色(うぐいす色)になってきます。

また、苔の葉が茶色っぽく黒ずんできたら水のやり過ぎですから

水やりは控えて下さい。

【その他】

肥料は一切必要ありません。

肥料を与えると枯れてしまいます。

※最新の情報は、山苔の育て方をご覧下さい。

 

苔鉢(山苔アラハ)-44

コケ鉢

苔鉢(山苔)

苔鉢(No.44)

山苔(アラハシラガゴケ)

磁器そば千代口(白釉)

鉢の外寸:直径80mm×高さ53mm

この苔鉢は

2012年10月16日(苔鉢・山苔)

ホソバオキナゴケとして

紹介したものです。

この山苔の葉は

先端がそろわず

ばらばらの方向を向いて

粗い感じがするので

アラハシラガゴケだったようです。

すこし白っぽい部分もありますが

全体的にはうぐいす色で

この時期でもきれいです。

 

苔(コケ)をガラス鉢に

苔はち(苔のガラス鉢植え)

苔はち(苔のガラス鉢植え)

苔(コケ)は

透明なガラス鉢に植えても

楽しめます。

苔の緑と

化粧砂の白や黒がガラスに似あいます。

ガラス鉢の中の土は

赤玉土が主体の用土でもよいのですが、

ハイドロボールを使うと

いっそう清潔感があります。

ハイドロボールを使って

用土をできるだけ少なくし、

さらに寒水砂などで土を隠します。

小さめの観葉植物を植えてもいいですね。

また、深めのガラス鉢は

蓋をすればテラリウムにもなります。

そのままでも

風が直接あたるのを防げるので

コケにとってもよい環境です。

苔はちでは、

半テラリウム(半分テラリウム)と

紹介していますが、

苔鉢といってもよいかもしれません。

 

苔鉢(ギンゴケ)-54

苔鉢(ギンゴケ)

苔鉢(ギンゴケ)

苔鉢(No.54)

ギンゴケ

小石

陶器丸小鉢(ベージュ)

鉢の外寸:

直径80mm×高さ50mm

 

この苔鉢は

2012年10月25日に

ギンゴケを一部に貼り付けて

おいたものです。

いまは全面にコケが生えて

自然な起伏がついています。

ギンゴケの若い葉は

あざやかな緑がきれいです。

 

苔寺(京都・西芳寺)のコケ

「苔寺」として有名な京都の西芳寺。

庭一面をおおいつくす苔(コケ)。

しかし、苔寺の庭には

もともと苔はなかったそうです。

「奇跡の庭 京都・苔寺」(NHK)という

テレビ番組が元旦に放送されました。

奈良時代、行基の開創と伝えられる古刹。

兵乱により荒廃したが、

室町時代の初期、夢窓国師が招かれ復興。

庭は初期の禅宗庭園で、

上の枯山水と、下の池泉回遊式のふたつ。

黄金池は「心」の字を描いているとのこと。

夢窓国師の最高傑作ともいわれています。

庭園には楼閣や仏殿を建て、

池の島には白砂を敷き詰めたといいます。

現在からは想像もつかない庭の姿でした。

苔(コケ)が庭に繁茂してきたのは

江戸の中期ごろからだそうです。

境内には120種類以上の苔が自生しています。

多くの苔が自生する理由は、

庭園をおおう木々が蓋になって

湿気を逃さずに保っていること。

樹木が直射日光をさえぎり、木漏れ日があたる。

また、一日の中でも光が変化し

長時間、太陽の光を強くあびる場所がないこと。

つまり、適度な湿度と日当たり(半日陰)により

多くの苔が育ったのだということです。

池や石、起伏のある地形など

庭園の環境もコケの種類を増やしている理由。

岩の上には乾燥に強いハイゴケ。

水がたまりやすくじめじめした窪地にはジャゴケ。

杉の根もとにはシラガゴケ、

ホソバオキナゴケなどシラガゴケ科のコケは

酸性度の高い針葉樹の根元がお気に入り。

池のきわには水辺を好むミズゴケ。

それぞれの環境で

さまざまな苔(コケ)が育っています。

また、おなじ環境を好むコケのせめぎあいが

こけ独特の濃淡を生み

さまさざなコケがおりなす多様な

緑の景観をつくっています。

数百年間、僧侶たちが続けてきた

苔(コケ)の庭の掃除。

竹ほうきで落ち葉をひたすら掃き清める。

掃き掃除は自らの心をみがくこと。

禅の修行でもあります。

僧侶が掃除をして、落ち葉を掃いて

苔(コケ)を守ってきたのです。

苔は日差しや雨など天候の変化や

季節によっても色合いや勢いを変えながら、

様々な表情をみせてくれます。

緑の苔の絨毯ともみじの紅葉。

紅葉に夢中になった

時の権力者、足利義政でも

見ることができなかった景色なのです。

 

苔盆景(山苔アラハ)-91

苔盆景

苔盆景(山苔アラハ、長方鉢)

苔盆景(No.91)

山苔(アラハシラガゴケ)

小石、寒水砂

陶器長方鉢釉薬(そら色)

鉢の外寸:5.0号

縦83mm×横150mm×高さ15mm

この苔鉢は、2012年12月29日

コケ盆景のイメージとして紹介したものです。

 

一般的なコケ盆景は、

数種類のコケを組み合わせたり

山野草や樹木を植えたり

小物(ミニチュア)を添えたりして

風景を作りますが、

苔はちでは、

お世話に手間がかからないように

できるだけシンプルなものにしています。

 

苔盆景というよりは

苔鉢といったほうが

あっているのかもしれません。

 

山苔の育て方(お世話)冬

苔(コケ)は、意外に寒さには強いようです。

しかし、乾燥した冷たい風にさらされると

茶色っぽっく変色して枯れたようになります。

でも枯れてしまったわけではありません。

春になればまた緑色に回復します。

気温の下がる冬、

屋外の苔は休眠します。

あたたかい室内に置いた苔は

休眠せず成長を続けます。

冬でも苔の緑を楽しむには

あたたかい室内に置くことです。

しかし、暖房のきいた室内は乾燥しています。

室内では保湿の必要があります。

テラリウムであれば問題ありません。

また、口の空いた半テラリウムなら

蓋をして湿度を保ちます。

苔鉢などは、コレクションボックスなどの

透明な容器に入れておけば

あるていど湿度が保たれます。

ただし、冬でも蒸れには注意が必要です。

テラリウム容器やコレクションボックスを

直射日光には当てないようにします。

置き場所は半日陰、

レースのカーテン越しなどです。

また、容器に入れたままにすると

カビが発生することもあります。

1週間に1度か2度は、外に出して

空気を入れ替えてあげましょう。

あわせてこの時に、

霧吹きで水をあげればよいでしょう。

ベランダに置いて越冬する場合は、

保温フレームやプラスチックケースなどに入れて

日中はすこし空気が入るようにします。

 

冬でも苔の緑を楽しむには

保温と保湿のためケースに入れる。

蒸れとカビに注意。

1週間に1度か2度、外に出して水をやる。

ただし、冷たい風にさらさないこと。

次回は、春のお世話についてです。

 

山苔の育て方もご覧ください。

 

苔鉢(山苔アラハ)-86

苔鉢

苔鉢(アラハシラガゴケ)

苔鉢(No.86)

山苔(アラハシラガゴケ)

寒水砂

陶器丸型小鉢(青緑)

鉢の外寸:2.6号

直径80mm×高さ25mm

 

2012年12月20日(苔鉢 山苔アラハ)

紹介したこの小さな苔鉢は、

12月13日に植え付けたものですが

ほぼからわずきれいな緑です。

小さな鉢は土が乾きやすいのですが

空気中に適度な湿度があれば

コケは元気です。