街道をゆく36・葦、葭

『街道をゆく36』は本所深川と神田です。

 

残念ながら今回も

苔(コケ)もシダ(羊歯)もモミジも

登場しません。

 

ヨシ(葦・葭)の記述が何度かあります。

 

まずひとつめ。

 

「本所深川散歩 深川の”富”」より

「ある日、家康がここに鷹狩にきた。

当時、よしなどにおおわれて

人の住む気配もなかったはず」

 

こことは隅田川の河口にできたひくい洲

この洲を開拓したのが深川八郎右衛門

家康がまだ地名のなかったここを

深川とよべといったのだという。

 

ふたつめは葦。

 

「神田界隈 茗溪(めいけい)」より

「(江戸という土地は)

東の方平地の分はここもかしこも

汐入の原(あしはら)にて・・・」

『岩淵夜話集』より

 

家康が入部したころの江戸は

半ば以上が低湿地だったようです。

 

家康の家来の多くは

江戸と聞いて心を暗くしたそうです。

 

そしてみっつめは葭と葦。

 

「神田界隈 ニコライ堂の坂」より

「小川町あたりは

(よし)・(あし)がしげって

水びたしの湿地だったはずである。」

 

葭(よし)・葦(あし)は同じ植物

よび方がちがうだけです。

イネ科の多年草ですね。

 

家康が江戸に入部したのは

天正十八年(1590)八月一日

この年は夏から秋にかけて

記録的なほど長雨が続いたそうです。

 

 

今年の東京も記録的な雨続き。

千葉県北西部も雨や曇りが続いてます。

 

昨日も曇り

今日も曇り

明日も曇り・・・

 

 

『街道をゆく』司馬遼太郎
36・本所深川散歩・神田界隈